2011年3月28日月曜日

企業の組織で部署別に適正人数というのを算出することには、意味が無い

さて、みなさん、
・人事部は、何人必要だと思いますか? 経理部は? 営業部は? IT部は?

企業において、部署の適正人数というのは、正解があるのか? コンサルティング的にやろうとすると
・詳細業務を洗い出し
・必要人数を割り当て
・部署の適正人数を割り出す
という手法が適当であろう。

ただ、私は、こういう手法で工数をかけて分析し、適正人数を算出していくのは、あまり意味がないと思っている。それは、
・詳細業務に必要人数を割り当てる
という作業が、物凄く、バラつきがあるからだ。

実態としても、約1000億の小売業を複数社に部署の人数を聞いてみて、あまりに各社バラバラなのに、気づくと思う。では、部署の人数が多い企業の従業員は楽をしているのか?いや、そうではない。みんな、それぞれ、仕事をしている。現場にインタビューすると100%「今の人数では、足りない」という言葉が返ってくる。どの企業もだ。
そりゃそうだ。みんながんばっているだ。

では、何が正しいのか。それは、例にとると、小売業において
・適正なバックヤードの面積を算出する。
のと同じだ。そう、バックヤードもそうだし、倉庫もそう。借りたら、借りた分だけ使ってしまうのだ。倉庫を借りたことのある小売業の方はよくわかると思う。

人間というのは、キャパシティー(倉庫の場合:面積、部署の場合:人数)は、いっぱいいっぱい使ってしまうものだ。


だから、私のオススメは、強いリーダーシップのある組織であれば、目標人数を設定してしまうのが一番効率的だ。それでは、従業員から不満が・・ということであるが、どんな方法だって、従業員は不満にきまっている。人数を減らされて喜ぶ人間はいない。
仮に、削減が20%程度であれば、絶対に業務はまわっていく。50%削減しようと思ったら、流石に、業務分析をして、廃止する業務などを決めたほうが良いだろう。

適正人数を考えるのであれば、もっと、労働生産性を向上させる方法を考えたほうが、よっぽど良い時間の使い方だ。
そう、人数を減らす(同等の部署のパフォーマンスをだし、コストを下げる)のではなく、生産性をあげる(同等のコストで、パフォーマンスを向上させる)という方法だ。これが生産性ということを考えたとき、一番よいと思う。