2010年3月1日月曜日

サービスについて、色々と思い出してきたので、もう少し。

ここで問題です。
・お客様は、4人です。
・オードブルとメインディッシュを4皿づつオーダーされました。
・オードブルを提供してから、男性2人は、食べ終わりました。女性は、半分食べている状況で、4人は、おしゃべりに夢中です。

フランス料理では、オードブルやメインディッシュなど、料理の提供タイミングは、同時が基本です。なので、男性2人が、オードブルを食べたからと言って、男性の分だけ、メインディッシュを提供するわけにはいきません。

問題は、女性が、食べ残しているのか、食べている途中なのか、テーブルを見てもわからない時があるのです。(ナイフとフォークの位置などを見ても判断がつかないときがある)

そんな時、お客様は、2パターンあり
①「なんで、オードブルを下げて、メインディッシュをもってこないのか?」
②「単純に会話を楽しみながら食事をしているだけで、オードブルもまだ食べる」
のパターンがあります。

こういう状況の時に、99%の給仕人が言ってしまうのが「お皿をさげてもよろしいでしょうか?」の類です。言い方は、色々ありますが、結局「もう、オードブルは、食べ終わりましたか?」と聞いているのです。

この場合、①のパターンの人は問題ありません。しかし、②のパターンの場合は、「このレストランは、急かしているのか?ゆっくりと食事ができないか」と思われる可能性があります。特に、女性が食べ残している場合、女性陣は、「あ、すみません、(といいながら、恥ずかしいから、もう食べ終わったというか、急いで食べ始めるかどちらかです)」。この微妙な雰囲気を男性陣が見逃すわけはなく「このレストランは急かしやがって、とんでもねーな」と心の中で思うわけです。

ここでは、オードブルの事を言ってはいけないのです。お客様は、気にします。

では、どうするか。

簡単です。

「そろそろ、メインディッシュをお持ちいたしましょうか」

です。

「そろそろ」は、非常に重要です。そして、メインディッシュの事を言って、オードブルのことは一切言っていません。

この場合、お客様は、だいたい。「はい」と答えます。

で、給仕人は、下がります。(お皿をさげてはいけません)

1分くらい見ていると、食べている途中であった場合には、食べだします。残している場合は、食べません。
2分たち、お皿を下げに行きましょう。

絶対に、クレームはつきません。