2010年1月12日火曜日

LSPの続きなんだけれども

前回、私の言いたかったことは、
・仕事を定義してスケジューリングすることは、その人の仕事範囲を狭めるようなことになっている場合に関しては、マズイよ。
ってことなんです。

これは、LSPに限らず、企業の部署もそうです。私は、ある程度大括りな部署があれば、あとは、細かく課を設定するのは、良くないと思っています。(まあ、部とか、課とかは企業によってレイヤーのイメージは違いますが、50人くらいまでであれば、1つの部署でよいと思います。50人を課で分けるのではなく、プロジェクトチームで分け、随時再編成するのが良いと思います)

課を設定したほうが良いという意見の根本には、
・人間は、明確に役割を定義してやらないと、動かない。人事評価できない。
ということがあろうかと思います。

私は、定義は、必要であるが、それは、上位組織である部に定義しておけばよいと考えております。部の下は、チーム編成を自由にできたほうが、良いのです。半期に一度の組織編成では、俊敏に対応できないのです。あらゆる業務課題を片っ端から、片付けていくためには、固定はよくないのです。繁忙期閑散期がどの仕事にでもあります。人員固定では生産性が上がらないんです。

また、組織を定義してしまうと、人間というのは、その仕事以外をやらなくなります。当然ながら、自分の仕事ではないからです。

また、多くの場合、部・課というのは、機能別に組織編成することが多いです。これも、一見効率的な配置であるかのように見えますが、部署を設定するのであれば、プロダクトラインを主軸とし、自分のカテゴリに関しては、バリューチェーン全体をコントロールできる仕事のやり方のほうが、適しています。特に、日本人は適していると思います。それは、階級制度・階級社会ではないので、どの仕事でも、みんなでやっちまおう的な風土があるからです。

ここが重要なのですが、

限られた機能の仕事をする組織編成をとると、
単体レベルではハイスピード高品質の仕事ができますが、
企業全体でみると、生産性が著しく落ちる

ということなのです。
単純に言ってしまうと

限られた担当の仕事のスピード・品質は高いとしましょう、
しかし、
担当間のロス・摩擦は、担当内のハイスピードを台無しにするくらい、遅いのです。
結果として企業全体のスピードが落ちてしまいます。

この時代を生き抜くためには、俊敏さが何よりも重要だと思います。

責任者が、何が重要・緊急な課題、仕事であるのかを見極め、随時、チームを動かしていくことが、俊敏に仕事を遂行する方法であると思います。