2009年9月1日火曜日

クラウド到来による一億総プログラマー時代

インターネットのブログが出てきたとき、
「一億総コメンテーターの時代」
と言われた。


それは、誰しもが、自分の意見を公に発表する「場」の提供と、グーグルをはじめとした検索エンジンによりプロのコメンテーターでなくとも、「情報を入手しやすい」といったことが無料で手に入ったという背景にある。


同じような事が、起きている


企業のシステムというのは、3つで構成されている。
(1)ハードウエア(サーバ)
(2)ソフトウエア、ミドルウエア(データベースや開発ツールなど)
(3)アプリケーション(プログラミングをした結果)


個人がプログラムをしようとした時、所詮は、自分のPCでできる範囲しかプログラミングはできなかった。でも、それが、


(1)ハードウエア、(2)ソフトウエア、ミドルウエアをグーグル、アップル、セールスフォースが無料で提供するってことなのだ。


企業のアプリケーションを構築するには、あと、「プログラミングをする人手」だけあればいい
個人では、到底(1)サーバ(2)ソフトを購入するには、高すぎたのだ。
でも、今は、クラウド企業が無料で提供してくれる。


これが意味するものは、
「一億総“企業向け”プログラマーの時代が到来した」
ということなのだ。PCさえあれば、誰でも、システムエンジニア(それも企業のシステムを構築ができるエンジニア)になれるのだ。


SIビジネスの企業は、ものすごいスピードでの変革を余儀なくされるだろう。
もう、「システム構築は、SI企業の専門的な仕事である」といった認識は、時代錯誤なのだ。


これから、企業のアプリケーションは、企業のIT部のメンバーで構築する時代がやってくる。そう、昔の汎用コンピューターにコボルでプログラムをしていた時代に戻るのだ。(ホストは購入せずに、クラウド上のマシンを使うことだけは違うが)


コボルを自社でプログラミングしていたIT部のメンバーは、「あの頃は、最高だったなー、やり甲斐があったな」と思っているに違いない。


ユーザと要件をつめ、自分でプログラミングをして、ユーザに直接、感謝され・・・・。プロフェッショナルとしての仕事をしていた自負があったと思う。


さあ、自社のシステムは、自分たちで造ろう! グリップを取り戻せ! プロフェッショナルとしての意識を取り戻せ!